最近忙しくて疲れていたとか、金魚は放任飼育していても強いから油断していたとか言い訳はあるけれど、今回ばかりは私の過失が原因だ。


まず、水量が減っていたのに明日足そう明日やろうと先延ばしにしていて、水は30cm水槽の半量にまで減っていた。

次に、そこへ買ってきたばかりの袋いっぱいの新しい餌を封切って、勢い余って出し過ぎていた。

更に追い打ちをかけたのが停電でポンプが止まっていたのに動作確認を怠って止まっていたこと。


全部が原因なのかどれか一つが原因なのかは分からないが、一つだけ確かなのは私が行動を起こしていたら助かった命だということ。



働き出してから、時間の使い方が変わってしまった。
毎日餌をあげていたのがどんどん間隔が空いていき、冬で寒いのもあって水槽のあるフローリングには近寄らなくなってしまった。
毎日目が届く位置で身支度をしていたのにも関わらずだ。
ただでさえ病気で他の魚とは一緒にしてやれないのに、水槽の中身も底砂利だけ。
懐いていたのに世話主も近寄らないで寂しい思いをさせた。
罪滅ぼしのつもりで流木を用意したが、アク抜きのまま放置して入れられず仕舞い。


毎日世話をしているのは、鳴いたり音を出したりして気を引くもの優先。
職場から目と鼻の先で花が売っているのを毎日見ているから、それだけが頭を占めて、疲れれば疲れるほど庭にのめり込んでいった。



生活を豊かにする為のお金を稼ぐ為にパートの仕事を始めたが、仕事に気力を全て持っていかれてしまい、気付いたら絵を描くことも諦めて仕事最優先の生活をしていた。

あれ程毎日数十は呟いていたツイッターも、現実から目を背ける為に読みはするけれど、何も呟くことがない無気力な毎日。
これではいけないとブログを毎日書く様にはしたが、とうとう最初の犠牲が出てしまった。

冷静な判断が出来ていたら分かっていたはずなんだ、このままでは金魚は死んでしまうと。
何故気付けなかったかといったら、仕事に疲れているから仕方がないと目を背けて考えない様にしていたからだ。

寝る前も夢の中も仕事、仕事、仕事。
本当に疲れている。
疲れていると甘えも出る。
楽しいことしかしたくない。

金魚の世話は楽しいことだったのに、煩わしくなってしまったのはいつからだろう。
私は変わってしまった。



私は疲れているからといって見殺しにはしない。
疲れて眠くても早朝から埋葬に出向く精神はまだ持っている。

気付けていたら、動けた。
疲れていなくて気付けていたら、動けた。


此のままでは仕事に全てを奪われてしまう。
此のままではいけない。

仕事に慣れて余裕が出るのが先か、仕事に全てを奪われるのが先か。



夜の暗闇の中で、じゃれつく猫に気を取られながら、花壇へ金魚を埋葬した。



仕事の疲ればかりで、素直に金魚の死を悲しめない、自分が卑しい。

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